彼女が名古屋へ嫁ぐまで

名古屋で結婚式をすることになったわたしの大親友。
彼女とは、小学校からの仲良しで、中学はもちろん、同じ高校にも進みました。
同じクラスになることは、あまりなかったけれど、行き帰りが一緒なので、いつも一緒。
初恋も、初めての彼氏も、失恋も。
みんな、お互いが相談相手。
どちらも、無駄な助言をするタイプではないので、どちらかの話しを、ただ聞くだけで、相槌を打つくらい。
慰めることはあっても、決して助言はしない。
迷ったときだけ、本当に思ったことを伝える。
長い付き合いのなか、そんなルールがいつの間にか出来ていたんですね。
そういう波長が合うからか、彼女といて、うっとおしいとか、わずらわしいと思ったことが一度もないのでした。
お互い、短大は別々の進路に進みました。
取りたい資格や、学びたいことは、さすがに違っていましたからね。
ここで、“一緒の学校に行きたい!”と、どちらかが自分の進みたい道を捨てるようなことがあったら、こんな関係は続けられなかったかもしれませんね。
お互いが、“ちょうどいい”関係だったと思います。
進路が違えば、当然、就職も別々。
実は、学生のころ、わたしたちは同じような雰囲気をしていたので、よく“ツインズ”とからかわれることがありました。
一緒にいると似てくるんですね。
結婚して、長く一緒にいると、似てくる夫婦がいるって、聞いたことがありますが、こんな感じなのでしょうね。
なので、就職して、プレッシャーとか、お互いの立場が違ってくると、今度はまた雰囲気も違ってきたみたいなんですね。

全く予想もしていなかったし、そんなつもりもなかったのですが、わたしは就職して、営業部の回されてしまったのです。
最初は受け入れることが出来ず、半年の研修後、数字に追われるのかと思うと、毎日泣きたくなるような生活。
「わたしには無理。」
と、何度も彼女にもこぼしました。
いまでは営業という仕事に生きがいを感じているし、たくさんの出会いと体験で、自分自身が変われた、と思うので、そんなこともあったなぁなんて、後輩に体験談を話すこともあるくらいなんですけどね。
営業という仕事が楽しくなるにつれ、オス化していくわたし。
そんなわたしに対して、彼女の就職後の仕事は、受付嬢。
日に日に、女らしく、柔らかい雰囲気を醸し出していく彼女。
もう、似ているなんて言われることもなくなってしまいました。
旦那さまになる人にも、そこで見初められたのです。
その方が、名古屋からの出張で、月に1〜2度、会社に来られていて、本当に偶然に、呼ばれた飲み会に行くと、その彼も参加していたのだと言います。
いつも受付で顔を合わせるだけでしたが、話してみると映画の趣味が合い、やたらと盛り上がったのだそうです。
そりゃ、お付き合いするのに、そんな時間もかかりませんよね。

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